その鍵は、「戦略とシステム」にあります。
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経営戦略の妙諦は
販売の増大と経費の節減の同時完遂である。
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会社が適正な利益を獲得する方法は、次の3つの方法しかありません。
1 効果的なマーケティング戦略の展開による「販売の増大」
2 能率的な経営システムの運営による「経費の削減」
3 「販売の増大」と「経費の削減」の同時完遂
これらの3つの方法のうち最良のものは、3の方法です。
例えば、販売の増大によって、10%の利益の増大があり、さらに経費の節減によって10%の支出が防げれば、合計20%の利益を得たことになるからです。
しかし、実際には、販売を増大し、同時に経費も節減するのは至難の技です。
そこをうまくやってのけるのが、経営戦略の妙諦というものです。
販売を増大するために広告代やセールスマンの人件費などの経費がそれにつれて増大するのであれば、利益の増大はさほど期待できません。
また経費を節減したために、思うように販売活動ができなくなり、販売が減少したのでは、利益の増大は望めません。
このように、「販売の増大」と「経費の節減」は、本来、互いに相反する面をもっています。
しかし、会社が適正な利益を獲得するためには、その矛盾を克服していかなければなりません。
例えば、営業部門では、より効果的なマーケティング戦略の展開によって販売を増大し、同時により能率的なマーケティング・システムの運営によって販売経費を節減して、適正な利益を獲得します。
以前に解説した「GSS−目標・戦略・システム」は、販売を増大させ、しかも同時に経費を節減して所期の利益を獲得しようとする一石二鳥を狙った方式です。
適正な利益を獲得して、経営を安定させ、事業を発展させていくためには、「販売の増大」のためのマーケティング戦略の策定・展開と、「経費の節減」のための経営システムの構築・運営が必要です。
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販売の増大と経費の節減の同時達成が、
経営者の腕の見せどころでしょう。
井上昭正
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