2011年6月27日月曜日

経営相談コーナー Vol.5

迫られる競争パターンの変化への対応

[ 問 ] 

当社は、競争力の強化をはかりたいのですが、激化する競争にどのように対応すべきなのか、とくに差別化戦略について教えて下さい。
(東京都江東区S社)

[ 答 ] 

自社独自戦略・システムの差別化で競争に勝つ

これからの企業間の競争は、業種や規模にかかわりなく、価格対価格の競争(価格競争)、製品・サービスの質対製品・サービスの質(非価格競争)ばかりでなく、さらに企業が打ち出す独自の新規戦略そのものと、企業が構築する独自の新規システムそのものの差別化による競争へと変質していくことが十分に予測できます。

21世紀企業は、このような競争パターンの変化のトレンドに注目して、敏速に、的確に対応していく必要があります。

価格対価格の競争では、値引き合戦になり、利益率が激減し、短期の販売計画しか立てようがなくなり、販売戦術を駆使することに終始して、長期のマーケティング戦略は立たなくなってしまいます。

つまり、その企業は戦略不在の状態に陥り、行き当たりばったりの経営になります。

製品の品質やサービスを向上させることにより、競合他社の製品やサービスとの差別化をはかっても、すぐに競合他社が自社製品やサービスよりもより優れた製品やサービスを打ち出してくるので、価格競争と同様に、競争パターンは、短期決戦となり、販売戦術レベルの競争を繰り返すこととなり、やはり戦略不在となり、長期のマーケティング戦略は立たなくなってしまいます。

このことから明らかなように、企業が、価格と製品とサービスの差別化だけで競争しても、競合他社との競争が優位に立つことは極めて困難です。

これからの激動激変の新しい時代では、自社独自の戦略を展開し、自社独自のシステムを運営して、競合他社との差別化をはかり、作戦勝ちで競争に打ち勝つ自社独自戦略・システムを打ち出すことが何よりも競争に勝つための決め手となります。

なかでも、マーケティング戦略とマーケティング・システムそのものの競合他社との差別化が肝心です。

いくら適正な価格を示しても、いくら品質の良い製品や行き届いたサービスをしても、マーケティング戦略システムが競合他社より劣弱であれば、競争に打ち勝つことは極めて困難なものとなります。

したがって、自社の競争力を強化するためには、価格政策、製品計画・開発、サービス改良をベースとして、差別化できる自社独自のマーケティング戦略の策定・展開と自社独自のマーケティング・システムの構築・運用が大切です。とくに営業部門で戦略・システムの研究・開発を行うことをおすすめします。


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2011年6月20日月曜日

人間塾 Vol.6


公園のベンチに腰掛けて、空を見上げたら、澄んだ青空に、一羽のツバメがサッと一筆入れたように飛び去っていきました。

ツバメはいかにもツバメらしくカッコよく飛んでいました。

そのとき一瞬、私は、自分は自分らしく、カッコよく!・・と思いました。

さて今回は、「自分らしい生き方」の言葉をお贈りします。

「生き方」は、人の数だけあります。

人の「生き方」は、一人ひとりの顔が違うように、みな違います。

そこで、「自分らしい生き方」をしていくためにはまず、「自分は自分である」という認識から出発するのが賢明です。

自分をいちばん自分らしい自分に磨き上げていく、これが「人間塾」の狙いの一つです。


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  人間は、生涯を通じて自分でしかあり得ない。


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人間は、いくらなりたくても自分以外の人間にはなれません。

自分が憧れている人、尊敬私淑している人、目標として目指している人など、自分の理想の人がいたとしてもその人にはなり得ません。

せいぜい、その人の真似をするのが関の山です。

また病気や怪我で苦しんでいる人になり代わってあげたいと願っても、ただ看病し、回復を祈る以外になす術もありません。

また逆に、誰一人自分にとって代われる人もいません。

それほど人間は一人ひとりが自分なのです。

だとすれば、あくまでも自分を貫き、自分をまっとうすることが大切です。

それには自分が自分であること、自分の人生は自分で始まり自分で終わること、自分を高めるのも低めるのも自分であることなど、責任はすべて自分にあることを認識すべきです。

人間は生涯、自分であり続けます。

それならば、自分自身の力で自分の花を咲かせ、実を結ばせるよう自分を磨くことが大
切です。


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  これからも、自分らしさを見出す楽しい旅を続けましょう。 
                       

                        井上昭正

2011年6月13日月曜日

経営塾 Vol.6

いよいよ初夏の風に紛れて蚊が出没し始めたので、蚊取線香を買いました。

大日本除虫菊の「金鳥の渦巻かとり線香」が100年も売れ続けていることに驚嘆しました。

この会社には、この製品の創造によって、一世紀以上にわたり存続・発展し続け、その企業価値は高く評価されています。


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その企業の価値は、その企業が創造したものの


価値によって正しく評価される。


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いつの時代、いつの社会でも、消費者は自らの生活の向上を求めてより新しいもの、つまり、より価値のあるものを求めながら生きています。

そこで企業は、消費者の新しいニーズを満たす新たな価値−新製品・新サービス−を常に創造し、提供し続けなければなりません。

もし新たな価値を創造することができなければ、その企業は変わりゆく時代と社会の進歩についていくことができずに衰退を余儀なくされることでしょう。

このように、企業の価値創造の活動は、人間社会の進歩の原動力であり、企業の創造力は、人間社会の発展の源泉であるということができます。

人間社会の進歩に貢献する新たな価値を他に先んじて創造した企業は、イノベーター(革新者)として常にその社会において主導的地歩を維持することができ、逆に何も創造できなかった企業は、フォロワー(追随者)としてイノベーターの後を追う以外にはありません。

また企業は、日々、間断なく起きてくる種々様々な問題を解決しながら経営していかなければなりません。

何か問題が起きたときにその問題を解決するには、その問題を解決するに足る新たなアイディアを発想することが大切です。

その問題に対応し、解決していくための新たな目標の設定、新たな戦略の策定、新たなシステムの構築など、新機軸を打ち出していく創造性が求められます。

新たに起きた問題を解決するための新たな価値を創造することが、前進へのブレークスルー(突破口)となります。

このように、創造性は正に問題解決の鍵です。

したがって、その企業が創造したものの価値が高ければ高いほど、その企業の社会的・歴史的価値はそれだけ高く評価されることになります。

例えば、大日本除虫菊が「金鳥の渦巻かとり線香」で、IBMが「コンピュータ」で、ソニーが「ウォークマン」で、川喜田研究所が「KJ法」で、そして木村屋總本店が「桜あんぱん」で評価されているように、その企業の価値は、その企業が創造したものの価値によって正しく評価されることになります。

わが社もこう自問してみたらどうでしょう。

「わが社はこれまで一体、何を創造してきたのだろう。自社の発展ばかりでなく、世の為、人の為に役立つ何かを創造してきたのだろうか」 と。

このような自己評価は、これから自社の創造力を強化し、企業価値を高めていく上で大切なことです。



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創造性の開発は、これから21世紀日本企業に

求められるいちばん大切な経営課題の一つとなるでしょう。

井上昭正

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2011年6月6日月曜日

経営相談コーナー Vol.4

組織リーダーの育成・戦略化のポイントは

[ 問 ] 

当社は、組織力を強化するために組織リーダーの育成・戦力化をはかる方針ですが、組織リーダーの能力開発の進め方について、その要点を教えて下さい。

(東京都渋谷区M社)

[ 答 ] 

目標達成にマネジメント・リーダーシップの発揮を


共通の目標を達成するために協働する人間の集団を「組織」といい、その組織を統括する責任者である長を「組織リーダー」といいます。

会社では、全社員が共通の経営目標を達成するために協働します。

社長は会社経営の全責任を担って全社員を経営目標に向けて統合し統括します。

各部門の担当重役は、担当部門の所期の目標を達成するために全部員を統合し、統括します。

同様に各部の部長や各課の課長も、担当部、課の目標を達成するために、その部下を統合し、統括しなければなりません。

このように、会社の経営目標も、各部門の目標も、各部・課の目標も、その単位組織の目標を達成するために部下を協働させることによって達成されます。

したがって、自分の部下を目標達成のためにうまく共同させることのできる長は、有能な組織リーダーであり、優れたマネージメント・リーダーシップをもっているということができます。

また社員が会社組織の中で、自分を活かし伸ばしていくためには、「組織活動能力」の開発が必要です。

そこで組織リーダーは、自分が統括する組織の構成メンバーが組織活動能力を身に付け、その能力を十分に発揮して職務を完全に遂行し、職務目標を達成できるよう指揮し、部下を指導しなければなりません。

組織リーダーは、自分のすべての部下がその職務目標を完全に達成してはじめて、自分の組織目標を達成したことになるので、自分の組織の目標達成に役立つ組織活動能力を十分に身につけておくことが求められます。

組織リーダーは、とくに 

1、リーダーシップ 
2、チームワーク 
3、人間関係 
4、コミュニケーション 
5、コーディネーション(調整) 
6、プレゼンテーション 
7、改善などの組織活動をうまく進めていくマネージメント・リーダーシップ

を身につける必要があります。

組織リーダーとしての本領を発揮するには、部下をフルに活かし、組織を効率的に動かすマネジメント・リーダーシップを培うことが大切です。
組織リーダーの能力開発のための研修は、全社的に実施するのが得策です。


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